幸せの尺度

私は、このブログで、あまり震災関連・原発事故関連のことについて
書いたりすることもなく、のほほんとどーでもよい記事ばかり
書いていますが、別に関係ない、と生きているワケではありません。
毎日、ニュースを見ては、唖然としたり憤りを感じたり…。
きっと、多くの人もそんな感じなんだろうと思いますが…。

ただ、やっぱり海外に住んでいて、私がいくら何かを感じたり、
あれこれ案じたところで、、、所詮海外に住んでいるモノ、
本当のことなど何にも分かっちゃいないのかもしれない…
そう思うからこそ、なかなか何かを書くことが難しいのです。

先日、mixiで教えてもらった福島・南相馬市にお住まいの方のブログ
を読んで…片っぱしから読んで…、あぁ、私は本当に何も分かっちゃ
いないのかもしれないなあ、と思いました。

彼女は、被爆&ストレスで、体調がすぐれず、歯が抜け落ちてボロボロ、
髪の毛もばさばさと束になって抜けているそうです。
そういったことは、、、あり得るだろうなあと思っていましたが、
実際に写真を見ると、本当の現実を目の当たりにした感じがして、
コンピュータの前で動くこともできなくなってしまいました。

しかし、私がもっとショックを受けたことは、普通のニュースでは
知り得ない「現地の本当の事情」の話です。

たくさんの方が、被爆による病気ではなく、自ら命を絶ってしまって
いるのだそうです。震災から9カ月も経つのに、心強い政府の支援
など一切ない、という現実に、「頑張ろう」という気力さえない
人々たちばかりなのだそうです。大人だけではありません。
これからの未来を背負う子供たちもすでに「捨てられたフクシマ」
という認識があるんだそうです。自分たちは普通に結婚できないかも
しれない、という、普通の人間なら考えない思慮をすでに抱えて
いるんだそうです。悲しすぎます。

こういう人たちの心というのは、やはりなかなか伝わってこないので、
私の想像など生ぬるすぎたんだ、となんだか本当に空しくなりました。

いろいろ読んでいて、思いだしたことがあります。

戦後間もない頃、「肥沃の土地」という政府による大々的な宣伝を受けて、
多くの農民たちが、見たこともない地球の裏側(南米)を目指して
船に乗って移住していきました。しかし、現地に着いてみたら、
日本政府があっせんしてくれた土地は、肥沃の土地、どころか、
ジャガーなどが潜む人踏未踏のジャングルであり、何年も何十年も
開墾しなければいけないような土地だったそうです。
つまり、彼らは日本政府に騙されて、日本を出発し、遥か地球の裏側まで
渡ってしまったのです。第一陣でその地に到着した人々は、
悲惨な現実を目の当たりにして、日本の主要政党、そして主要新聞に
急ぎ電報を打ちました。「雨多く、道なく、営農不可能」と。
しかし、当時の主要政党、主要新聞はこの事実を伝えることなく、
続々と日本から新天地目指して移民たちが旅立っていきました。
政府は、増えすぎた人口をどうにかするため、一部の日本人が
消えてくれるのを望んでいました。だから、あえて真実を
伝えなかったのです。

この件で分かること:
今、大批判を受けている政府やマスコミの隠蔽体質・ご都合主義は、
別に今更始まったことではない、ということです。
昔から、なんら変わっていないだけなのです。

アテにならない政府。いざというとき、何の保証もしてくれません。
こちらに来てから、日本の政府によって巻き上げられる税金は、
いったい何に使われるんだ?国民のために使われているのか?
と考えるようになりました。

オランダでは、貯金をしている人はあまりいません(一部の富裕層は除く)。
お金がなくたって、いざとなれば政府がなんとかしてくれる、という
感覚が日本の国民より強いのでしょう。

教育費にほとんどお金はかかりません。
失業しても手厚い補助が得られます。
いざとなれば、家のローンもなんとかしてもらえます(路頭に迷わない)。
病気になって働けなくなっても、企業はなかなか解雇できないような
強力な労働法があります。
低所得者・高齢者向けにステキなアパートが準備されていて、
だいたい月300ユーロほどで借りられます。しかも、税金が後で
返ってくるので差し引き家賃はさらに安くなるんだそうです。

オランダの政府は、企業と対峙し、国民の味方なのです。
税金は高いです。でもいざとなったとき、返ってくるものも大きいのです。
今はユーロ危機で、ここ最近、不況問題がニュースで取り上げられるように
なりましたが。。。それほど悲壮感は漂っていません。
クリスマスもいつものクリスマス。花火もいつもの花火。

一方、日本はどうでしょうか。

バカみたいに、誰も通らないところに道路を作って。
狭い国土に空港を100個近くも作って。
誰の役にも立ちません。
道路や空港を建設するゼネコンだけが潤うのみです。
今日、ダム建設の続行が決まったというニュースが入ってきました。
ダム…あれだけ赤字なのに、まだ続けるか???

先日、オランダで大々的に報じられていたニュースは:
これは、日本で嫌われているシー・シェパード所有のグリーンピース
によって発表されたことなので、捕鯨についての見解が180度
違う日本とオランダでは対応もまったく違うのかもしれませんが、
オランダでの報道によると、日本政府は震災の義捐金の一部を
「捕鯨調査」に関わる費用にまわしたのだそうです。

日本では、報道されていないので、事実関係は全然分かりません。
ただ、オランダでは国会にまで出てくる大問題になっています。

私がいいたいのは、使われたお金が、義捐金にしろ、税金にしろ、
今、これほど困っている人々がいる現実の中、「鯨」に何億円もの
お金を費やしている場合なの?!ということです。
被災地では、震災以来猶予されていた住民税などの支払いが
一気に請求され始めているんだそうです。家も仕事も失った人に
住民税って…。5万円って…。。。折れている心に止めを刺して
どうするんだ。鯨にお金を使わなければ一部免除くらいはできるかも
しれないのに…。日本政府にとっては、国民よりも遥か遠くの海に
住む鯨のほうが大事なんでしょうか…?!

私には、まったく理解できません。使い道が間違っている…。
ちなみにオランダ・ベルギーでは、このニュースをきっかけに
日本はすっかり冷笑されています。鯨に使うお金があるんだから、
もっと海外援助してよ、とお金を請求される始末です。
ハッキリ言って、、、バカです。

日本は本来お金持ちの国のハズです。
実際に、多くのオランダ人の給料と比べると、日本人の給料はとても
高いです。以前働いていた会社では、40代の一家の大黒柱の男性の
年収は、日本の新卒(大学)~3、4年レベルでした。
オランダ語学校で出会ったトルコ人男性の給料は、日本の大学生の
アルバイトより低いレベルでした。

お金持ちの国のハズなのに…。
お金=幸せ、という図式が成り立つのであれば、相当に幸せな国
のハズなのに…、現実はどうでしょう。

お金がないから、子供はあんまり育てられない。
(親戚のお姉さんが言っていました。大学に3人子供を通わせるのは
本当~に大変なコトだと。)
さらなる低所得者は…結婚さえできないんだそうです。
(単純計算すると、この低所得者のレベルは、上に書いたオランダ人の
レベルよりも高所得なのにね。いずれにせよ、お金が理由で
結婚できない国、なんてあんまり存在しないと思う。)
病気になって働けなくなってしまうとローンが払えなくなり、
破たんの道へ。多くの福島の人々は、このローンと仕事のせいで、
どこにも行くことができず、不安を抱えながら、高線量の地に
とどまり続けています。
(上にも書きましたが、オランダでは住宅問題の援助はかなり厚く、
路上生活者を見ることはあんまりありません。)

日本政府が、経済(=お金)優先ではなく、国民のことを考える
政府だったら、、、日本は楽々とステキで裕福な国になると
思うのに。。。どーして、こういう風な仕組みなんでしょうね。
日本より貧しくて質素な暮らしをしていても、幸せな人々が住む国は
いっぱいあるのにね。

お金=幸福という図式は、ある程度は成り立つのだと思いますが、
まったくの正比例じゃないんだよ、、、とつくづく
考えてしまいます。

経済優先主義は、ぼこぼこと原発を作って、事故を起こして、
普通につつましく暮らしている人々の生活を破たんさせてしまいました。
福島の人々…、私にも思い出があります。本当に、、、
素朴な親切な方がたくさんいて、初対面でも本当に優しく接してくれて、
都会から行った私からすると、「本当にそれでいいの?!?!」て感じに…。
その優しさが踏みにじられてしまったんですね。
そして、それだけ優しいから、今のこの現実にも、暴動も起こさず、
ひたすら耐えているんですね。

上で述べたブログの方も、自分が体調不良で大変な状況なのに、
一生懸命高齢者の方々に支援の手を差しのべられています。
時には、自腹を切って。本当は、こんなの、政府がやるべきなのに。
想像を絶する絶望の中、これだけの優しい手を差し伸べられる…
お互いに助け合って生きていく道を選んでいる。
政府はひどいけど、こういう日本人が存在するってことが希望です。

そして、もうひとつの希望。
それは、今の時代は、コンピュータがあり、インターネットがあり、
動画を見ることができる時代だってことです。昔、地球の反対側に
何カ月もかかって到達し、日本に現実を伝えることもできなかった
無念の移民たちの時代ではないのです。

一人の小さな声も、瞬く間に伝わる時代です。
小さな発信でも、それは力となっていくのです。
現に震災以来、政府はいろいろ隠そうとしてきましたが、
だんだんと真相が明らかになってきています。
最初の2カ月くらいは「ただちに影響はない」という言葉を
信じた人もいましたが、今やほとんどの人が騙された、と
感じているはずです。そして、首相による冷温停止宣言など、
もう張りぼて状態です。ほとんど誰も、信じてません。

みんなが声を上げ続ければ、来年はきっともっと変わるはず。
私は、希望を持っています。
来年は、ここオランダから何かできることはないかな、と
考えて、少しでも行動できたらいいなあ、と思います。


…て。
年末の挨拶みたいになってしまいましたが。
今回のひとりごとが、今年度最後の予定ではないつもりです(苦笑)。
次回は、また、のほほーんと書きたいと思います。



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アングラ | URL | 2011.12.23 15:18
調べてみたところ、ジャパンタイムズの記事にこんなのがありました:
http://www.japantimes.co.jp/text/fd20111211a1.html

ポイントは
・復興予算の一部が調査捕鯨に使われることは事実
・それを「海外からの義援金」と歪曲したのがシー・シェパード

ちなみに、このニュースを最初に大々的に取り上げたのは反捕鯨国のオーストラリアのようです。
私も捕鯨に積極的に賛成する意見を持っているわけではありませんが、事実をねじ曲げてまで自らの主義主張を広めようとする姿勢には共感できません。
そらのくも | URL | 2011.12.24 00:10
☆ アングラさん、

わざわざ調べていただいてありがとうございます!
なるほど、そういう経緯で、世界に広がったんですね。
オランダはオーストラリアと同じ反捕鯨国で、シー・シェパード船を
保有している国なので、シー・シェパードの報告に飛びついて
しまったんでしょう。事実関係も調べず、浅はか、残念です。
ただ、もう新聞にもニュースにも「日本、義捐金を使って
鯨刈り!」てな感じに大々的に報道されてしまい(ただ、
オランダからの義捐金は使われてないから大丈夫、とは報道されています)、
なんだかなあ、という感じです。

鯨のことは、それぞれの文化が深くかかわってくるので、取っちゃいけない
なんて思いませんが、私はやっぱり、今、この時期に何故、鯨?!です。
日本はいろんな面で世界に、「日本は復興している!」というアピールを
したがっているようですが、実際には被災者は置いていかれてしまっている
状態だと思います。未来に希望も持てず、実際は自殺者多数…って。悲しいです。
福島に住みたくなかったら、自主避難でお願いしますって。。。
結局、全部、個人任せってことですよね。

言い方はちょっと過激ですが、これじゃ、国内には飢餓で苦しむ人がいるのに、
国家の威信のために核開発している北朝鮮と原理は変わらないように
思えてしまいます。最近は、なんだか本当に日本からのニュースが重いです。
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