オランダ選挙&オランダとトルコの関係について

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水曜日にようやく選挙が終わりました。毎日「Stem」という文字を見なかったことがなかった今日この頃。ようやく終わってホッとしています。

さて、今回はオランダという超マイナーな小国の選挙ながら世界の注目度が高く、日本でも大きく報道されました。もちろん、それはオランダの国家としての影響度が世界の中で増した、というわけではありません(苦笑)。ただ、イギリス、アメリカに続く選挙でこのまま世界中でポピュリズムが台頭していくのか?が焦点になったわけです。

そういう意味でPVV(極右政党)の注目度は高く、今回の選挙結果報道もPVV票が思ったより伸びなかったことを中心に報道しています。

確かに票は伸び悩んだといえますが、それはウィルダース党首率いるPVVが過激な論調以外にこれといった見どころがなく、今後の見通しなどをしっかり提示できなかったことにあるのではないかと思います。そもそも途中で外遊演説に出るの辞めてしまいましたしね。

今回の選挙を振り返って、わたしが一番注目すべきと思う点は、大政党であるPvdA(労働党)の一人負け、歴史的大敗北だと思います。今回38議席を大きく減らして9議席になってしまいました。PvdAは過去には50議席以上もった一大政党です。

いったい何が問題だったのでしょうか。この点は、まだ解明されておりません。ただ、現在までに分かっている点としては、


- この政党は労働者を守る政党だというにもかかわらず、ここ近年の大量解雇を守り切ることができなかった

- この政党こそが大量の移民をかつてオランダに連れてきて、彼らを優遇した張本人で有権者に嫌われる要因となった


つまり、過去に彼らが行ってきたことに対しオランダ国民はNOを突き付けた、と考えると、オランダはリベラル、とは決して言えないです。VVDが勝利したのは、あくまでVVDが右派に傾倒したからであってそれがなければPVVにもっと票は流れていたに違いありません。

ま、わたしはルッテ首相のほうがいいに決まっているので、結果にはとりあえず安堵しているのですが。


さて。少数政党ながら、今回初めて議席を獲得し、今後軽視してはいけない、注視していかなければいけない、と思われる政党が「(DENK) デンク」と呼ばれる政党です。

政党リーダーはトルコ系オランダ人で、もともとは上記のPvdAに所属していた政治家で、そこから分離独立しました。ここの政党が掲げているのは、

「融合」ではなく「お互いを認め合うこと」

というスローガン。

一見聞こえはいいですが、これはオランダにとっては脅威的なことです。

まず最初に伝えておきますが、以前にも書いたかもしれませんが、わたしは移民に対して、以下のような考えをもっています。

すなわち、移民・難民はその国に入国・滞在許可されたら誰もが住む権利があります。しかし、そこに住むと決めたらその国のルールに従って生きていかなければいけない。それは移民・難民を含む国民の義務です。

ところが、この政党を含め、多くのトルコ人がそうは思っていない、ということです。先日、トルコとオランダが揉めてごたごたしていましたが、この問題もすべてこの考え方の違いに原因があります。ちなみに、ごたごたしたのは、今回が初めて、ではなく、今までもずーーーーっとそうです。

トルコ人が法的に罪を犯した →
それによってオランダが法的に処罰しようとした →
多くのトルコ人が「わたしたちはイスラム信仰だからこの法律には従えない!」と抗議異議申し立て →
時にはトルコ政府まで乗り出してきて「われわれのイスラム教を尊重しろ!」とオランダ政府に注文をつける →
いちばんすごいときにはトルコ大統領自らが乗り出してきたことさえアリ

どうですか?オランダはこれに対し「内政干渉」といつも激怒しているのですが、わたしもオランダに賛成です。そもそもオランダの法に従えないならば、オランダに来るなよ!と思うんですが、トルコ人に言わせると、これが「人種差別」に値するんです。いやー、違うと思うんだけどな、、、。

そして、このDENKという政党は、「人種差別をやめてお互いを認め合う」つまりは「俺たちは俺たちの決めたルールでオランダに住んでいくから、好きなようにやらせてよ。そういうわけでよろしく」てな政党なのです。

こ、怖い。怖すぎる…。

今回この政党が初めて3議席獲得したことで、これからオランダの頭痛の種が増えていくに違いありません。トルコ政府に内政干渉させる道筋を作っていくでしょうからね。

ちなみにお隣ドイツは、たくさんの移民トルコ人が勝手なことをして警察を軽視する傾向にあり、これまた大問題になっています。法治国家としての立場が足元から崩れはじめているのです。

しかも、ドイツにはオランダより重石があります。それはかつてナチスドイツが国家的人種差別を行っていた国だということ。今でも多くのドイツ人は、人種差別者呼ばわりされるのを恐れ、トルコ人の勝手振る舞いをいさめることができない風潮にあるといいます。オランダよりも問題は深いのです。

一応、こっちは多少気遣っているにもかかわらず、、、トルコはなーんも理解しちゃいない。今回もドイツとオランダを「ナチスドイツの残党」呼ばわりですからね。トホホですよ。


まあ、こういう話を書くと、日本は絶対に移民を認めるな!!てな話になると思いますが…まぁ~日本はまだまだ大丈夫でしょう。だって、日本ってそもそもパスポート取得が一番難しい国ですからね、、、。それに、外国人が増えたといってもまだまだ全然少ない。うちの子ですら、日本に行くと(見た目のせいか?)外国人に振り分けられちゃいますから…。ハーフですら、外国人なのか?!?!日本のパスポート、一応持ってるっちゅうーねん!!

それより、早くなんとかしないと少子化で国家存続の危機になりますので、日本はそちらを心配したほうがいいと思います(汗)。

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あさこ | URL | 2017.03.18 17:01
はじめまして。おもしろく拝見しました。オーストリアのトルコ社会もにたようなものだという印象をもっています。まさにそのとおりで「自我でなく、住んでいる国のルールや文化を尊重する」姿勢は大事だと思います。先日、トルコのイスタンブールへいったのですが、現地でスカーフをかぶっている女性は「ほとんどいません」でした。外国に住んでるとトルコ人のほうがしばりがきついのは不思議な現象です。
そらのくも | URL | 2017.03.20 03:29
はじめまして。あさこさん。コメントありがとうございます。
あさこさんはオーストリアのリンツにお住まいなのですね。異国での仕事ぶりを書かれたブログ、つい読み込んでしまいました…。トルコには行ったことありませんが、ネットで有名な女優さんなんかを見ても、みな、肌みせまくりで全然イスラムという感じがしませんよね…。オランダにいるトルコ人のほうが独裁ぎみの現政権支持者の%が高いようで、そのため熱心にオランダにきて投票するように呼び掛けているそうです。そうでなかったらわざわざしませんものね?海外に来たら自国の良さが身に染みる、ということは大変よく理解できますが、でも、その国の文化やルールを尊重できないのはいただけません。ドイツでは問題になっている、とは聞いてましたが、お隣オーストリアでも同じような状況なんですねぇ。

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